呼吸機能検査
フクダ電子HP:https://www.innervision.co.jp/sp/expo/products/fukuda_bioinfo_sp370copd
呼吸機能検査は、肺の働きを数値で評価する大切な検査です。息を吸ったり吐いたりする能力を測定することで、様々な呼吸器疾患の診断や、肺の健康状態を知ることができます。この検査は痛みを伴わず、短時間で終わる簡単なものですが、得られる情報は非常に豊富です。
FVC (努力肺活量) と肺年齢
まず、FVC(努力肺活量)という指標を測定します。これは、思い切り息を吸い込んで、そのあと全部吐き出せる空気の量を表します。FVCを測定することで、「肺年齢」を評価できます。肺年齢とは、あなたの肺の働きが平均的に何歳相当かを示すものです。例えば、40歳の方の肺年齢が60歳相当だった場合、喫煙や環境因子などにより肺の働きが低下している可能性があります。また、FVCの低下は、肺の膨らみにくさを示す「拘束性肺疾患」の診断にも役立ちます。
FEV1.0%G (1秒率) と喘息
次に、FEV1.0(1秒量)という指標を測定します。これは、思い切り息を吸い込んだ後、最初の1秒間で吐き出せる空気の量を表します。FEV1.0の低下は、気管支が狭くなっている状態を示唆し、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの「閉塞性肺疾患」の診断に重要です。
さらに、FEV1.0とFVCの比(FEV1.0%)を計算することで、閉塞性肺疾患の重症度も評価できます。この値が70%未満の場合、気道閉塞があると判断されます。
他に注意点など
呼吸機能検査は、咳や息切れといった症状がある方だけでなく、健康診断の一環としても有用です。特に、喫煙歴がある方、粉じんを扱う職業の方、高齢の方などは、定期的に検査を受けることをお勧めします。
もし検査結果で異常が見つかっても、あまり心配しすぎる必要はありません。早期発見できたことで、適切な治療や生活改善を始めるチャンスです。私たちは検査結果を丁寧に説明し、必要に応じて適切な治療や生活指導を行います。
皆様の肺の健康を守るため、ぜひ呼吸機能検査を受けてみませんか?ご質問やご不安な点がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。一緒に、健やかな呼吸と豊かな人生を目指しましょう。